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この記事では、電子コミックの利用経験者を対象に実施した当サイト独自のアンケート結果を元に、電子コミックの利用状況をまとめていきます。
この記事はこんな人におすすめ
- みんなは、どんな端末で電子コミックを読んでいるの?
- どのサイトで電子コミックを買っているの?
- 電子コミックと紙のマンガ、どっちがいいんだろう?
- 2018年当時の電子コミック事情が知りたい
このような疑問を抱いている方におすすめの記事となっているので、良かったら続きも読んでみてください。
回答者の男女比と年代構成
電子コミックのアンケート結果の前にまず、今回のアンケートにおける期間と開催場所を記載しておきます(この記事の全質問共通)
※アンケート実施期間:2018年6月18日~6月22日
※アンケート開催場所:Lancers
※回答者数:100名
続いて、このアンケートの男女比と年代別の構成比を確認します。
マンガは老若男女問わず広く市民権を得ているので、これらの前提条件が回答結果に与える影響は小さくないというのが理由です。
アンケート回答者の男女比率
まずは男女比です。男性52%に対して女性が48%とほぼ半々。
理想は50:50ですが、これであればほぼ同数なので男女どちらかに偏った意見にはなりにくいと判断して良いと思います。
アンケート回答者の年代比率
次に年代の構成比です。
・10代:3%
・20代:24%
・30代:39%
・40代:29%
・50代:4%
・60代:1%
テーマが電子書籍だけあって、メインユーザー層となるであろう20代~40代で全体の92%を占める結果となっており、電子書籍の実態に近いユーザー層からの意見が得られそうです。
では、この男女比と年代比を踏まえて、次からのアンケート結果を見ていくことにします。
電子書籍の読み方について
電子コミックを読む端末内訳
今回のアンケート対象者さんは全員「電子コミックを読んだことがある人」限定で実施しました。
次に気になるのは、回答者さんがどの端末を使ってマンガを読んでいるのか?ということです。
こちらも内訳をグラフにしてみましょう。
・PC(Windows+Mac):24%
・iPhone:29%
・スマホ:16%
・タブレット:21%
・iPad:8%
・その他:2%
個人的に興味があったのでiPhoneとその他のスマホを分け、iPadとその他のタブレットを分けて集計を取ってみたのですが、結果的にスマホ全体で全体の45%を占め、タブレット全体で29%という構成比になりました。
この結果から分かることは、およそ50%の人がスマートフォンで電子コミックを読み、およそ30%の人がタブレットで読んでいるという事実です。
複数回答可だったためいくつかの端末を使いながら読んでいる人も含まれるものの、全体の75%近くの人がスマホやタブレットといった携帯型のデバイスで電子コミックを読んでいるのが見て取れる結果となりました。
あくまで仮説に過ぎませんが、このあたりはスマホやタブレットの持つ携行性という側面は無関係ではないと思っています。
この点については、別途「電子コミックのメリットとデメリット」のページでも深く掘り下げていくつもりです。
もうひとつ。
グラフ上ではわかりにくいのですが、この質問で複数回答された方はPC+スマホという方が多くいました。
つまりこれも、自宅ではPCの大きな画面で読み、外出先や寝室などでスマホで読むというスタイルが想像できますね。
利用している電子書籍ストア
管理人が個人的に一番興味があったのが、この質問です。
僕の考える「どこのサイトで買うのがいいのか?」については別の記事で説明するとして、僕以外に電子コミックを読んでいる人がどんなサービスを利用しているのか?純粋にそれが気になっていたからです。
こちらも回答者数は100名ですが、複数回答可だったため154票の回答が集まりました。
その結果を見ていきましょう。
アマゾンキンドルが2位以下に大差をつけて圧倒的なトップでした。
もちろん管理人も利用していますし、KindleやAmazonといったネームバリューの高さが如実に現れた結果ではないでしょうか。
ただ、グラフだけ見るとKindleの圧勝かに見えるのですが、ポイントは複数回答可能な質問だった点にあると考えています。
実は、全100名中43名の方が、2つ以上の電子書籍ストアを利用しているんですね。
これがどういうことかというと、43%の人がひとつのストアだけで電子書籍を読んでいるわけではなく、何かしらの理由に応じて複数のストアを使い分けていると読み取ることができるんです。
こりはつまり、Kindleを利用しているけれども、並行して他のサービスも利用しているということだと推測できます。
加えて、グラフの2位が「その他」になっているのが分かるでしょうか?
これは、この選択肢の中にはないストアで電子コミックを購入して読んでいる人がそれだけ多いことを意味しています。
グラフには現れていませんが、中には3~4ストア以上で購入している人もいることから、電子コミックの世界は決して独占状態にあるわけではなく、いわゆる群雄割拠の状態で各サイトがしのぎを削っている状況になっていると推測できると言って良いと思います。
いくつもの電子書籍ストアを利用した管理人のおすすめストアは別のページで紹介しているので、良かったら参考にしてみてください。
今後、紙と電子どちらを買う?
次は、もう既に電子コミックを購入した経験のある人が、次回以降は紙のマンガか電子コミックのどちらを買うのか?について訊いてみました。
・紙の本で買う:8%
・作品により買い分ける:64%
・電子で買う:27%
・その他:1%
この結果から、電子コミック購入経験のある人の91%が「電子で買う」または「作品によって買い分ける」と回答し、電子コミックを引き続き購入する意思があることになります。
ちなみに管理人は、作品によって電子と紙の本を買い分ける派なので、このアンケート結果で最も回答数の多かった層(64%)と同じです。
現にこうして、電子コミックをおすすめするサイトを運営している管理人も、すべてを電子書籍に一本化する必要はないと思っていて、好みによって使い分けるのが一番効果的という考えなので、結果を見ても妥当なラインかのかなと思います。
最初はスマホでマンガなんて読めるの?って思う人もいるようですが、これが意外と読めるんですよね。
紙の本と電子書籍は上手に使い分けて読むと、よりマンガを楽しめそうですよね。アンケートの回答にも「使い分け」に関する意見がたくさんあったので、それをテーマにした別記事で特集していこうと思っています。
アンケートに見る電子コミックのエトセトラ
電子コミックのメリットとデメリット(簡易版)
電子コミックのメリット
- 時間や場所を選ばず、いつでも購入できる
- かさばらず保管スペースが不要
- 長時間移動やスキマ時間に読める
- 衛生的かつ劣化しない
- セール等で紙の本より安く買える
電子コミックのデメリット
- 購入したマンガを売却できない
- データを失うリスクが怖い
- ページを大量に飛ばす時に不便
- スマホの電池残量が早く減る
- 臨場感は紙の本に劣る
電子コミックに限らず、何においても大なり小なりメリットとデメリットは存在します。
むしろメリットしかないのは疑ってかかるくらいが丁度いいとさえ思っています。
その上で、そのデメリットを受け入れることができなければ紙の本を買えばいいですし、デメリットよりもメリットのほうが上回るのであれば電子書籍でマンガを読むスタイルに移行するのがいいのではないでしょうか?
管理人の個人的な結論としては、(そもそも電子化されていない作品もあるので)電子と紙をうまく使い分けてハイブリッド的にマンガを楽しむのが一番だと考えています。
このあたりのメリット・デメリットについては、それだけで一記事書けるくらいのボリュームになるので、別の記事で深く掘り下げたいと思います。
デメリットだと思っていたことが、実はそれほどでもなかった・・・という経験談も交えながら解説します。
電子コミックの将来への要望
電子コミックの購入経験者が、将来もっと電子コミックを楽しむために「こうなったらいいな」という希望を回答してくださいました。
それについて、管理人の意見も交えながら紹介していきたいと思います。
40代男性
昔の名作をもっと電子化してほしい

さまざまな事情によって電子化が難しい場合もあると思いますが、絶版になっている単行本も電子化することによって在庫リスクを抑えつつもニッチなニーズに応えられるのではないかと思います。
20代男性
作者に入る印税を増やしてあげて欲しい。消費者が中古を買わずに新品や電子書籍を購入するのは、他ならぬ作者への還元になるのだから。

適切な印税が入らなければクリエイターの情熱が損なわれるでしょうし、それは長い目で見た時にマンガ業界全体の衰退を意味すると思います。
その意味でも、漫画村のような海賊サイトは作者に還元されないので、良い作品が生まれにくくなる要因になるでしょう。
20代女性
見開きページが閲覧できるような電子書籍リーダーを開発して欲しい

これを迫力ある見せ方ができるリーダーが開発されたら、電子コミックの未来は大きく変わるかもしれませんね。
10代男性
価格がもっと安くなれば、もっといい

30代男性
音楽CDを買うとデジタルデータがダウンロードできるコードが付属するように、マンガも紙の本を買えばダウンロードできたらいいな

30代男性
今後は電子書籍ならではの「動き」が作品にもたらされると嬉しい。
30代男性
某作家が言っていたが、「紙をそのままデータにしました」では電子書籍の意味が無い。
電子書籍ならではのサービスや面白さがあればな、とは思う。

たしかにマンガとアニメの「いいとこどり」したようなインタラクティブなメディアが登場すれば、新たな楽しみ方ができそうですよね。
その他、電子コミックに対する感想
最後に、電子コミック全般に関する感想を回答してくださっているので、それを紹介します。
20代男性
4.7インチと紙の本よりも小さい画面だが、読むのに不都合は感じなかった

ただ、老眼があるとタブレットのほうがストレスなく読めそうです。
30代女性
試し読みなども多くあり、はじめての作品の場合、紙媒体での購入よりはチャレンジしやすいと思う。

最近では1巻まるごと無料で読める作品も増えてきているので、まずは1巻を自宅でじっくり読んでみて面白ければ続きを買う・・・そんな読み方ができます。
書店で周りに人がいるなかで読むのと、ひとりでじっくりと読むのではやはり違いますからね。
さて、ここまで幾つかの質問に対するアンケート結果を紹介してきました。
管理人の感想としては、一度電子書籍でマンガを読んだ方の多くが、当初考えていたよりもスマホやタブレットでマンガを読むことに抵抗がなく、次回以降も電子で購入したいと考えているのかなと感じました。
今後、マンガ文化が紙から電子に移行していく重要な過程なのかもしれませんね。
いつかまた、折を見て同様のアンケートを実施して、今回の結果と照らし合わせたりできればいいなと思っています。